🚚 鹿山圭介の「非常識なeBay輸出セミナー」は本当に稼げる？

🔧 二足のわらじの中で見えてきた「副業の罠」

私は製造業に勤めながら、家業の自営業も手伝う48歳の男です。

昼間は出荷や検査業務、夜は帳簿をつけたり、簡単な仕入れをしたり。
そんな生活の中で、「副業で収入を増やしたい」と思うのは自然なことでした。

けれど、現実は甘くありません。

かつて「誰でもブログで月収50万円！」という言葉に惹かれ

数十万円の教材を買って失敗した経験があります。

だからこそ、最近話題の
「鹿山圭介の非常識なeBay輸出セミナー」
という言葉を目にしたとき、私は本能的に慎重になりました。

“非常識なほど稼げる”というフレーズ。
その裏にある「現実」を、私は見逃しませんでした。

🌍 eBay輸出とは？ ― 世界にモノを売るシンプルな仕組み

まず、eBay輸出の基本構造を理解しておきましょう。

eBayとは、アメリカ発の世界最大級のオークションサイト。
個人でも簡単に出品でき、日本の中古商品が世界中で人気を集めています。

特に海外で需要が高いのは以下のような“日本ならではの品”です。

🧾 人気の輸出ジャンル

• 中古カメラ（Nikon、Canon）
• 腕時計（SEIKO、CITIZEN、CASIO）
• フィギュア・プラモデル・アニメグッズ
• レトロゲーム（スーファミ・メガドライブなど）
• 包丁・鉄瓶・文房具・着物

たとえば、リサイクルショップで3,000円で仕入れた中古カメラが
アメリカで150ドル（約22,000円）で売れるケースもあります。

この“価格差”がeBay輸出の魅力であり、稼ぎの原点です。

📣 セミナーのうたい文句に潜む「心理的トリック」

鹿山圭介氏のセミナーでは、次のようなキーワードが並びます。

「英語不要！」
「在庫を持たずに始められる！」
「副業で月100万円！」

まるで“常識を覆す魔法の手法”のように見えますが
これこそがマーケティングの巧妙な心理誘導。

「非常識」という言葉の響きは強烈ですが
実際には普通のeBay輸出ノウハウを“華やかに見せている”だけなのです。

そしてセミナーに参加すると

「無料→限定特典→高額コンサル」へと案内される。

この流れ、どこかで見たことがある人も多いでしょう。

🏗️ 実際の仕組みを冷静に分解してみる

鹿山氏のセミナー構成を私なりに分析すると、次の3段階に分けられます。

1️⃣ 無料ウェビナーで成功者の事例を紹介
2️⃣ 「自分にもできそう」と思わせる心理設計
3️⃣ 有料講座や代行サービスへの誘導

いわゆる“教育型セールス”。
これは悪質ではなくても、「誇張」と「省略」が巧みに混ざっています。

たとえば、「英語不要」と言いながらも

トラブル対応時には英文メッセージを自分で送らなければならない。

「在庫なし販売」と言いながら

実際には在庫が確保できないリスクを背負う。

つまり、「非常識に簡単」どころか、普通に大変な副業なのです。

⚠️ 無在庫販売という“地雷ゾーン”

特に注意すべきは「無在庫販売」。

これは、商品が売れてから仕入れる方法ですが
eBayの規約では原則禁止または制限対象です。

たとえば…

• 出品後に仕入れ先が在庫切れ
• 購入者に発送できずキャンセル
• ネガティブ評価がつき、アカウント停止

このようなトラブルが起きれば
副業どころかeBayから締め出されるリスクがあります。

鹿山氏の講座で語られる「代行システム」が
どのような仕組みで無在庫を成り立たせているのか――

そこに“非常識”な実態が潜んでいると感じました。

💰 現実的な利益を数字で見てみよう

「月100万円」と言われてもピンと来ませんよね。
そこで、具体的な利益シミュレーションをしてみます。

商品ジャンル	仕入れ価格	販売価格	手数料・送料	実利益	必要販売数（月）
中古カメラ	30,000円	50,000円	約13,000円	約7,000円	15個
フィギュア	1,000円	2,500円	約1,200円	約300円	333個
ゲーム機	10,000円	15,000円	約3,000円	約2,000円	50個

見ての通り、月30万円を稼ぐにはかなりの出品数と作業量が必要です。

リサイクルショップ巡り、出品、国際発送…。
副業でやるなら、効率より体力勝負。

「スマホだけで」「在宅で完結」なんて言葉が
どれほど現実離れしているか分かるはずです。

📦 eBay輸出の本当の魅力 ― 日本品質の強さ

ただし、誤解しないでほしいのは
eBay輸出そのものは決して悪いビジネスではないということ。

世界中で「Made in Japan」は信頼の象徴です。

たとえば、古いSEIKOの時計、昭和のプラモデル
中古の万年筆、さらにはヴィンテージの包丁まで
日本独自の品質と美意識が価値を生むのです。

私の知り合いの個人出品者は
ヤフオクで仕入れたミニカーをアメリカへ販売し
毎月10万円前後の副収入を得ています。

コツコツ地味に続ける。

それが、結局は“非常識な成功”につながるのだと感じます。

🧭 副業で失敗しないための3つの鉄則

私自身、数々の副業を経験してきて思うのは
「情報」よりも「実行環境」が大事ということ。

🔹 1. 情報を鵜呑みにしない
→ 成功者の体験談は、あくまで「例外」。

🔹 2. 無理のない資金で始める
→ 借金して始める副業は、失敗率が跳ね上がる。

🔹 3. 続けられる仕組みを作る
→ 小さな成功を積み重ねる仕組みが大切。

副業は、会社を辞めるための魔法ではありません。

生活の中に少しずつ自由を取り戻すための工夫なのです。

🧩 私が感じた「非常識」という言葉の正体

鹿山圭介氏が言う“非常識”という言葉。
それは「常識を疑え」というメッセージなのかもしれません。

ただし、その裏には“誇張された夢”が見え隠れします。

本当に非常識なのは、稼ぎ方ではなく

人の期待を利用するやり方なのではないか。

真の非常識とは、「一発逆転を狙うこと」ではなく、
「誰も見ていないところで、地道に積み上げること」だと私は思います。

🔚 常識を積み上げた先にしか、“非常識な成功”はない

鹿山圭介のセミナーが完全な詐欺とは言いません。

ただ、その表現や誘導には過度な夢と誤解が混ざっています。

eBay輸出は努力次第で確かに稼げる。

けれど、それは「非常識な近道」ではなく

常識的な努力の積み重ねの延長線上にあるのです。

💬 龍八（リョウヤ）の一言
「結局、“地味でも続けられる副業”が一番の勝ち筋だと思います。
派手な言葉より、確実に積み上がるものを信じたいですね。」